日本の海外資産、初の1000兆円超え 国内企業、海外M&Aに前のめり

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   日本の政府や企業、個人が海外で保有する資産(対外資産)が、2017年末時点で初めて1000兆円を超えたことがわかった。財務省が2018年5月25日に発表した。

   対外資産残高は1012兆4310億円で、前年末と比べて26兆1420億円、増減率で2.7%増えた。国内企業が海外企業のM&A(合併・買収)を活発化。投資先を、縮小傾向にある国内市場から海外へシフトしていることが鮮明になった。

  • 日本企業は海外M&Aに積極的
    日本企業は海外M&Aに積極的
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対外資産は9年連続で増加、負債も8年連続増

   財務省によると、外貨建て資産の為替相場の変動に伴う円評価額の減少(9.5兆円のマイナス)があったものの、企業買収や工場建設などの直接投資が18.9兆円増、証券投資が11.2兆円などや、個人などが保有する外国証券の価格上昇に伴う評価替えなどで14.1兆円増えた。対外資産の残高は、9年連続の増加。

   地域別の直接投資額をみると、欧州が前年末と比べて18.3%増の46兆9574億円、米国も4.5%増の55兆3526億円だった。

   M&A助言会社のレコフの調べでは、2017年度の国内企業による海外企業を対象としたM&Aは687件で過去最高を記録。金額ベースでは8兆7623億円で、過去2番目の高水準だった。

   一方、海外の政府や企業、個人などが日本国内で保有する資産(対外負債)は、683兆9840億円。前年末と比べて34兆10億円、5.2%増えて、8年連続の増加で過去最大となった。国内株式が上昇したことで、外国人投資家らによる証券投資が17.1兆円増えた。

   その結果、対外資産から対外負債を差し引いた対外純資産の残高は、前年末と比べて7兆8590億円、増減率で2.3%減って、328兆4470億円となった。3年連続の減少。

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