Ohtani Shohei選手よ、なんとかして!
欧米人にとっても、こうした日本人のやり方が好ましいものとは決して言えない。マーク・ピーターセンさんという米国人の日本文学研究家が、日本人から「ソウセキ・ナツメ」と言われたときには、それが「夏目漱石」のことだとは、すぐには思いつかなかった。「Genji Hikaru」に至っては仰天した。
彼の著書「日本人の英語」(岩波新書、1988年初版)に出てくる話である。
自分の名前が勝手に変えられてしまうなんて、屈辱的である。どうすれば、本来の形に戻せるか。難題であるが、ふと思いついた。いま野球の大リーグで人気沸騰中の大谷翔平選手に頼んではどうだろうか。
彼も気の毒に米国では「Shohei Ohtani」と呼ばれている。もし彼がそれを悔しく思っているのなら、「私はOhtani Shoheiである。正しく私の名前を伝えないメディアの取材には応じない」とでも宣言してもらうのである。
彼の知名度から言って、少しは効果が期待できるかもしれない。(岩城元)