就活にアドバイスしたい親ほど「オヤカク」に賛成
ただ、川上所長は「一概にオヤカクが悪いとは言い切れない」と指摘する。というのは、「オヤカク」という言葉自体が、まだあまり知られていないからだ。調査では、「オヤカク」の言葉と、その意味を知っていた人は約15%だった。大半の人は「企業からオヤカクをされる子どもは、親が就活にシャシャリ出るからだ」という悪い印象の先入観を持っていたという。
そのうえで、川上所長は、
「オヤカクも、親から承諾書をとって子どもを縛り付けるようなやり方では問題です。しかし、会社の姿をきちんとオープンに情報公開して、入社する当人だけでなく、家族にも理解を求める姿勢は、ブラック企業の存在やパワハラが問題になっている現在、企業の姿勢としては決して悪くないとも言えます。そうした企業の意図が伝わっていれば、調査結果も違っていたかもしれません。オヤカク自体がいい悪いではなく、就活は親子にとって親離れ子離れと重なる時期だから、子どもとどう向き合うか、しっかり考えてほしいものです」
と語った。