「素材」の強さはホンモノ! 旭化成、好決算なのにどこか残念なワケ?(石井治彦)

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M&Aに注力、米心肺蘇生機器や電池用絶縁材メーカーを買収

   会社四季報(2018年春版)によると、旭化成は「総合化学企業として、高機能樹脂、合成繊維のほか、住宅、建材、電子部品、医薬・医療など幅広い事業をグループ展開。近年はM&Aにも力を入れ、米国の心肺蘇生機器メーカー、リチウムイオン電池用絶縁材メーカーを相次ぎ買収した」とある。

   また、成長をけん引する戦略重点分野で、増産投資の案件目白押し。低燃費タイヤ向けゴムは東南アジアで生産能力を3割増強。エアバッグ基布用の原糸も増設を検討中という。

   決算(業績修正)をみると、旭化成の2018年3月期の連結営業利益は、前期比2割増の1900億円程度で、2期ぶりの最高益を見込んでいる。「石油化学製品や電池部材などの素材部門を中心に、市況好転や需要拡大の恩恵を幅広く受けていて、売上高は1割ほど増え、初めて2兆円を突破する見通し」と、2018年2月1日付の日本経済新聞は報じていた。

石井治彦(いしい・はるひこ)
   1970(昭和45)年に大学卒業後、自動車大手に勤務。リース販売を手がける。投資歴は実質25年。入社後にユーザーと接するなかで得た情報と自分の知識で、最初のボーナスをもとに株式運用を開始。しかし、78~98年の20年間は投資する余裕がなく、休止に。それが幸いしてバブル崩壊の痛手は軽傷だった。ただ、いつでも動けるよう、日本経済新聞をはじめ経済誌などには目を通していた。
   「現物株式取引」と「長期投資」が基本姿勢。2011年の退職後は少しの小遣い稼ぎと、興味をもって経済誌を読むために株式を保有している。現在、14の銘柄で、1万3800株を運用。東京都出身、69歳。
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