誤って送金した仮想通貨が戻らないケースも多発
こうした詐欺まがいの勧誘の文言には、「AI(人工知能)」とか「マイニング」「ISO」「トークン」などという、仮想通貨にまつわるホットな話題性があるキーワードが散りばめられているのが特徴という。
どういう仕組みで仮想通貨が値上がりするのか、また高配当が得られるのか、しっかり説明されないまま、カネを支払ってしまうケースが多い。
また、以下の事例のように相談者側が誤って仮想通貨を誤送金した場合などに、業者側が適切に対応せず、カネが戻ってこないケースも増えている。
【事例5】他人のウォレットへの誤入金が戻らない
仮想通貨を購入しようと、ネットバンクからアカウントを所有する仮想通貨交換業者の自分のウォレット(仮想通貨を保管する財布)宛てに現金10万円を振り込んだ。振り込みの際、7桁のアカウントIDに続けて自分の名前を入力する仕組みだが、アカウントIDを間違えてしまい、別人のウォレットに入金された。自分の名前は正しく入力しており、名前が一致していないのに他人に入金されたことに納得できず、交換業者に抗議すると、「アカウントが一致すれば第三者の口座でも入金される」という。業者は入金されたウォレットの所有者に返金するよう求めたが、返事がないという。
【事例6】仮想通貨業者への誤送金のカネが戻らない
仮想通貨を普段使っている交換業者Aから交換業者Bへ送金する際、誤って交換業者Cに送金してしまった。交換業者Aに問い合わせると、「交換業者Cに送金完了しているので、そちらに問い合わせるように」と言われた。そこで交換業者Cにメールを送ると、「調べるのに数か月かかる」と返信があり、その後3か月たっても連絡がこない。