社員一丸は難しい! 「世代間ギャップ」を埋めるために社長がすること(大関暁夫)

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   ゴールデンウイークも終わり、どこの企業でも新年度がいよいよ本番となる時期に移っていきます。

   となれば当然、ゴールデンウイークまでは、やや「お客さん」的な扱いで迎えられていた4月に入社した新人たちも、いよいよビジネスマンとしての本格稼働を期待される時期になっていくわけです。

  • 「昭和育ち」には、ゆとり世代は理解できない?
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バブル上司VSゆとり新人、狭間にいる「氷河期」管理職

   例年その年の新社会人のタイプを名づけて公表している産労総合研究所によれば、今年(2018年)の新人は「SNSを駆使するチームパシュート」型なのだとか。

   2月の冬季オリンピックで見事、金メダルに輝いた日本女子チームパシュート。同研究所によれば、今年の新人たちの就職活動において、少数の仲間同士でSNSを活用し綿密な情報交換で協力関係を構築する様は、まさしくそのチームパシュートを思わせるものであったのだと。しかしながら、そのコメントの最後には、「就活は短期決戦だったが、入社すればおよそ40年もの長期戦である。自分なりのテーマをもって仕事をする努力を怠れば周回遅れも」という厳しい一言も付加されておりました。

   そうです! 今年の新人たちは、ゆとり教育と呼ばれる教育方針の下で育ったいわゆる「ゆとり世代」の子供たちです。「ゆとり世代」はまた、高望みや浪費をしない「さとり世代」でもあるとも言われています。

   一方で、今の企業をリーダー役として動かしているのは、1990年前後に入社した「バブル世代」の連中です。就職戦線において「売り手市場」であるという点こそ、今年の新人たちとの共通項ではありますが、思い起こせば蝶よ花よと持ち上げられて「入ってやった」的に自信過剰や自己主張が強く、ゆとり世代たちとは相容れない風土を持ち合わせています。

   「バブル世代」を象徴する1991年の新人のタイプは、価格が高くて仕立てに時間がかかる、という意味で「お仕立て券付きワイシャツ型」。バブル世代が入社してきた時には、われわれ昭和世代の常識を超えた言動をするまさに「新人類」として衝撃を受けたものでした。

   そして礼儀知らずに映った、その自信過剰な態度を改めさせようとした昭和世代との間に、さまざまな軋轢を生んだとも記憶しているところであります。そんな衝撃的な出会いの結果、大量採用のバブル期には大量組織からの「離脱」も同時に生みだしたのでした。

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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