天皇陛下の退位の日まで1年を切った。来年(2019年)4月30日で「平成」の時代が終わり、5月1日からは新しい元号の日々が始まる。
思い起こせば、昭和天皇の崩御は昭和64(1989)年1月7日で、翌日は平成元年1月8日になった。
公文書の類には西暦表記がない
ところで、僕の運転免許証は「平成32年〇月〇日」まで有効である。でも、「平成32年」は絶対にやってこない。どうしたらいいのだろう?
一瞬、そう思ってしまった。せめて免許証に「平成32年(2020年)」とでもあればいいのだが、「2020年」はどこにも出てこない。
おかげで、やや大げさだけど、頭の中で元号を西暦に変える操作をしないと、免許証の有効期限が判然としない。元号が変われば、その元号を書いた免許証を新しく発行してくれるわけではない。
それなのに、どういうわけか、役所の文書、つまり公文書の類は、外国人向けの在留カードなんかを除くと、西暦の表示がない。元号だけを使っている。
僕はなにも「面倒な元号を廃止して、西暦に一本化しろ」とまでは言わない。元号は「明治人」「大正デモクラシー」「昭和元禄」など、ある時代の特徴を表すには、使って便利な言葉でもある。
また、西暦はキリストの誕生を基準にした年号の数え方である。キリスト教徒でもない僕が、これだけを使わせられるのは、どこかしっくりとしない。