「理想の社長」年収の多寡で違い
一方、自分の会社の社長に対する満足度を聞くと、「満足している」と答えた人は19%だけで、8割以上の81%が「満足していない」と答えた。ミドル社員の大半が社長を「残念な経営者」と不満を持っているのだ。
ところが、社員の年収を1000万円以上(全体の14.6%)と1000万円未満(同85.4%)で比べると、おもしろい差が出た。
年収1000万円以上は27%が「満足している」と答え、1000万円未満の17%に比べて満足度が1.6倍高いのだ。これは、どういうことか――。
広報担当者は、
「年収の高い人は、それだけ成果を出し、上から評価されています。だから社長に対する満足度が高いと言えるし、逆に社長を尊敬しているから自分も頑張れる。そして成果を上げて年収が高くなるという相乗効果もあると思います」
と、説明した。
求める社長像でも、年収の差が出た。「社長に求めることは何か」(複数回答)を聞くと、ともにトップは「会社を導く理念・ビジョン」だ。しかし、1000万円以上は72%と高率だが、1000万円未満は56%と半数ちょっとだ。
また、「戦略性」でも1000万円以上は30%、1000万円未満が24%、「意思決定のスピードの速さ」でも、1000万円以上は23%、1000万円未満が18%と、年収が高いほうが重視しているのがわかる。
いずれも、社員に明確なビジョンを示し、果断に決断を下してリーダーシップを発揮する社長像である。