若い男性のテレビ離れが止まらないワケ
実際、別の調査では、男性のほうが女性より穀類の支出額が多いという結果もあり、最近の女性のダイエット、ヘルシー志向と男性の自炊の増加が、炊飯器の逆転につながったようだ。
では、掃除機の逆転理由は何なのだろうか。
久我さんは、
「もともと女性のほうが、男性より多少家賃が高くてもキレイな部屋に住む傾向があります。女性は普段から小まめにお掃除をす傾向がありますし、そうした部屋の多くは畳よりもフローリング床になっているため、コロコロシートなどの使い捨ての掃除シートを使えば、掃除機は必要ないと考えられます」
と語った。
さて、今回の調査では、こんな男女差の逆転も明らかになった。
それは、テレビの保有率。1999年時点では男性が94.1%、女性が92.2%と男性のほうが高かったが、その後、女性の保有率は横バイ。男性はどんどん保有率が落ちてテレビを見なくなった。そして、2014年には女性の保有率は93.6%、男性は78.7%と、女性のほうが約15ポイントも高かったのだ。
久我さんはこう説明した。
「NHKの国民生活時間調査でも、女性はテレビを見る時間が男性より長いのが特徴です。この傾向は20代の若い女性も同様で、ドラマ好きが多いのではないでしょうか。ですので、小さなスマホの画面で見るより、しっかりと液晶テレビの大きな画面で見たいのでしょう。一方、男性はインターネットやゲームに費やす時間が増え、テレビの視聴時間を追い越す勢いです。無料でテレビ番組を見られるアプリもありますから、テレビはスマホで十分と考えていると思われます」
若者のテレビ離れとネット志向が進んでいるが、その傾向は特に男性に現れているといえそうだ。