商談中の客の子どもと一緒にアニメを見る
会社ウォッチ編集部記者は、子連れ出勤の様子を取材するために2018年4月20日、宮城県大崎市古川穂波にあるタマホーム古川支店を訪ねた。東北新幹線古川駅からクルマで10分ほどの国道4号沿いにある。
広い住宅展示場の敷地内にモデルハウスが2棟建っており、その中心に建っている2階建ての大きな建物が支店だ。中に入ると広々としてオープンオフィスになっており、その片隅に親と同伴出勤してきた子どものためにキッズスペースがある=1ページの写真参照。
広さは3畳ほど。大きなソファーに玩具、ぬいぐるみなどを入れたオモチャ箱や絵本が並ぶ本棚がある。しかし、子どもはいない。店内のどこかで遊び回っているのか?
オフィスの向こうから小さな女の子が駆けてきた。「あさちゃん、何しているの?」と社員の一人が声をかける。総務課の遠藤なつみさん(32)の長女あさひちゃん(3)だ。
あさひちゃんは母親を探していたようで、「あさちゃん、いい子にして」と遠藤さんが娘を抱きしめながら、キッズルームを指さした。
遠藤さんの話では、職場に連れて来たのはこの日で4回目。保育園が休みの日でも出勤しなくてはならない時や、残業の予定があり、保育園に迎えに行けないことがわかっている日などに連れてくる。「預け先がない時や、実家の親に頼れない時はとても助かります」と遠藤さん。4回目なので、あさひちゃんも社員とすっかり顔なじみになり、手のあいた時に一緒に遊んでもらうこともある。
2階は浴室やトイレのショールームにもなっており、そこにもキッズスペースがある。ケーブルテレビが置いてあるので、あさひちゃんは「アンパンマン」などのアニメを見ることもできる。モデルハウスを見に来る客は家族連れが多いので、客の子どもと一緒にアニメを見たり、遊んだりすることができるのも利点だ。
支店長の白土友章さんはこう語った。
「職場に子どもがいると、アットホームな感じになり、みんなが和みます。そのいい雰囲気がお客様にも伝わり、安心した家づくりを任せてもらううえで、当社のメリットにもなると考えています」