基準がないからアタマが痛い
「どこからがセクハラか、パワハラか? 基準のないことは本当に難しい。特に管理者も部下も若者が多いうちのような企業は、どこもアタマの痛い問題だと思います。事務次官のようなお偉い方々のセクハラ問題とはまた違うのですが、この手の問題は、実態も把握しづらいので本当に厄介です。そんな事情でいろいろ刺激をしてほしくないこともあるので、セクハラ、パワハラ関連の問題で派手な報道は控えてほしいというのが正直なところです」
組織は人が集まって形成されるものであり、コミュニケーションの活性化こそが円滑な組織運営に資するのは疑う余地のないところです。
しかし、コミュケーションを活性化すれば、今度はセクハラやパワハラと受け取られかなねない事象が増えるリスクを負うことにもなります。性別、出身、経歴等々さまざまな人が集ってこそ大きな力を発揮する組織運営を、期待通りに動かすことの難しさを改めて痛感するばかりです。
(大関暁夫)