人生最大のピンチに挑んだザッカーバーグ氏 「勝負服」に込めたメッセージとは?(井津川倫子)

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誰もが驚いたザッカーバーグ氏の「勝負服」

   この公聴会では、ザッカーバーグ氏、いえFBの用意周到な「戦略」が随所に見受けられました。

   まず、ザッカーバーグ氏はあらゆる質問に丁寧に対応するだけではなく、素直に「過ち」を認める発言を何度も繰り返しました。

「that was a big mistake」(大きな過ちだった)
「it was my mistake」(私の間違いだった)
「I'm sorry」(私は反省している)
「one of my greatest regrets」(最も後悔していることの一つだ)

   単に謝罪の言葉を述べるだけではなく、大学の学生寮の一室で立ち上げた会社が一気に巨大企業になった「アメリカンドリームを象徴するような社歴」に触れて、「(急成長する中で)失敗を犯さないことはあり得えない」「でも、私が責任を持って対応する」と、居並ぶ議員たちに好印象を与えたと評されています。

   謝罪をする一方で、理解を求めて信頼を勝ち取る...... 「お見事!」と言わざるを得ない戦略ではないでしょうか。

   とはいえ、誰もが驚いたのが、ザッカーバーグ氏の「勝負服」でした。グレーのTシャツにGパン姿がトレードマークの同氏が、ネイビーのダークスーツにネクタイを締めて公聴会に現れたのです!

   おそらく直前に床屋(美容院?)に行ったであろう髪形は、「まるでママに切ってもらった子どもの髪形みたい」と酷評するメディアもありましたが、危機管理の専門家によると「カンペキな装い」とか。ザッカ―バーグ氏の「勝負服」は、次のようなメッセージを発していたという分析です。

・私は、シリコンバレーではなくワシントンの常識に従う
・私は、あなたたちと敵対するつもりはない
・見るからに窮屈そうなスーツは、私にとっての「懺悔服」
・ネクタイの「勝負色」で「FBの経営責任者は私」だとアピールしている
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井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。日本企業に勤める現役サラリーウーマン。TOEIC(R)L&Rの最高スコア975点。海外駐在員として赴任したロンドンでは、イギリス式の英語学習法を体験。モットーは、「いくつになっても英語は上達できる」。英国BBC放送などの海外メディアから「使える英語」を拾うのが得意。教科書では学べないリアルな英語のおもしろさを伝えている。
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