「ヤバイ」は伝わらない!? 大谷報道から学ぶ「世界標準の伝え方」(井津川倫子)

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ベーブ・ルースよりもすごい!

   とはいえ、どのメディアにも共通していたのは「比較」を用いた表現です。「欧米人は個人主義なので人と比べないはずでは?」と首をかしげたくなるほど「比較」のオンパレード。何かと比べることで事の大きさや話題性、ニュースの価値を「客観的に」伝えるという方法は万国共通のようです。

   では、ここで、「今週のニュースな英語」です。

   今週はいくつかの「比べて伝える」方法を取り上げます。まずは、誰もが知っている人(やモノ、事象)と比べて「~より大きい」「~よりすごい」と伝える表現です。簡単に「すごさ」がイメージできるので、ムダな説明がいらないというメリットがあります。

    Shohei Ohtani is doing things even Babe Ruth did not.
(大谷翔平は、ベーブ・ルースでさえできなかったことをやっている)

   野球の神様といわれる「ベーブ・ルースよりもすごい」といわれたら、誰もが「そんなにすごいのか!」と納得するでしょう。

   野球に詳しくない人でもベーブ・ルースの名前は聞いたことがあるはずです。世界的に有名な人(やモノ、事象)であれば、世界中の人にひとことで伝わりますね。ビジネスでもぜひ使いたい手法です。

   「比べて伝える」ときに、比較級がよく使われます。中学校の授業で習った「more~than」の文法を思い出してください。

   Shohei Ohtani has hit more home runs than Kris Bryant and he's struck out more batters than Max Scherzer.
(大谷翔平は、クリストファー・ブライアントよりも多くのホームランを打ち、マックス・シャーザーより多くの三振を取った)

※struck out:strike out(三振をとる)の過去形

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井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。日本企業に勤める現役サラリーウーマン。TOEIC(R)L&Rの最高スコア975点。海外駐在員として赴任したロンドンでは、イギリス式の英語学習法を体験。モットーは、「いくつになっても英語は上達できる」。英国BBC放送などの海外メディアから「使える英語」を拾うのが得意。教科書では学べないリアルな英語のおもしろさを伝えている。
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