自動運転車で事故を起こした際、日本人の多くは責任の所在は「運転手」にあると考えている一方、ドイツ人は「自動車メーカー」にあると考えていることが、損害保険ジャパン日本興亜(東京都新宿区)の調べでわかった。
「日本は自動運転に対する認知度が低い」ことが背景にあると、同社の広報担当者は話す。
55.6%が「運転手」と回答
損害保険ジャパン日本興亜は2018年2月、ドイツで3000人(男女20~70代)にアンケート調査を実施。17年2月に日本で実施したアンケート調査と比較して、18年4月10日にその結果を発表した。ドイツと比べたのは、日本の自動車損害賠償保障法がドイツ自動車交通法を参考にしており、類似点も多いからという。
調査によると、日本では自動運転車で事故を起こした場合の責任の所在について、55.6%が運転手にあると回答。48.2%が自動車メーカーにあるとした。
一方、ドイツでは46.1%が自動車メーカーにあるとし、35.9%は運転手にあると答えた。3位は両国とも、自動走行プログラムの作成者だった。
1、2位が両国で異なる理由について、損害保険ジャパン日本興亜の広報担当者は4月11日のJ-CASTニュース会社ウォッチ編集部の取材に、「確定的な根拠となるものはありません」とコメント。
そのうえで「日本は自動運転に対する認知度が低く、現行の自動車の延長と捉えているのではないか。逆に、ドイツは自動車そのものに対する興味や自動運転に対する認知度が高く、よく知っている分だけメーカーの責任と考えているのではないか」と説明した。
実際、両国で自動運転への認知度には開きがある。アンケート調査で自動運転車の技術レベルについて「知っている」「おおむね知っている」と回答した割合は、ドイツが57%で、31%の日本を上回った。