日本銀行が2018年4月2日に発表した3月の全国企業短期経済観測調査(日銀短観)によると、企業の現状の景況感を示す業況判断指数(DI)は、大企業の製造業でプラス24となった。
前回調査(17年12月)から2ポイントの悪化。原材料価格の高騰や人手不足などが景況感に悪影響を及ぼした。大企業製造業のDIは、16年3月の調査以来、8四半期(2年)ぶりに悪化した。
人手不足、米保護主義への警戒感で先行き見通しも悪化
業況判断DIは、大企業の非製造業もプラス23と前回調査から2ポイント悪化。人手不足などが影響した。
3か月後の見通しを示すDIも、円高の進行や鉄鋼やアルミニウムの輸入制限措置を導入した米国の保護主義に対する警戒感を背景に、4ポイント悪化のプラス20を見込んだ。
製造業、非製造業とも幅広い業種で悪化。なかでも、石炭・石油製品や非鉄金属などの縮小が目立った。
こうした調査結果に、インターネットの掲示板などには、
「それでもかなりプラスだからな」
「ちなみに製造業について、民主党時代はというと2012年3月がマイナス4 、2011年3月はプラス6、2010年3月がマイナス14と、2011年は東日本大震災の影響があるので、実質マイナス。これでよく自民党を批判できるよな。また、それに乗っかるマスコミ。こいつらみんな、経済音痴かよ」
というように、政府や日銀の政策を擁護する声がある半面、
「最もアベノミクスの恩恵を受けてる大手の製造業ですらこの有様じゃあな。中小企業はもっとダメだろ」
「あ~~~ アベちゃんどうすんのこれ ?」
「もうピーク打って後は下がり続けるだけです」
などと、批判的な声も寄せられている。
日銀短観は景気動向を把握するため、3か月ごとに実施。現況判断DIは、最近の業況が「よい」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた割合を引いた値をDIとして算出している。全国の約1万社が対象。3月の調査期間は2月26日から3月30日まで。
今回から調査対象企業を変更し、前回調査の数値も、新たな対象企業に基づいて修正している。