証券大手の大和証券グループが、大卒初任給を現在の24万5000円から1万円引き上げ、25万5000円にすることを、2018年3月30日に発表した。
新卒社員向け以外の処遇水準の引き上げも併せて発表。社員のモチベーション、生産性、サービス向上へとつなげることが狙いという。
証券大手で人材の獲得競争が激化
大和証券グループによると、2018年6月にすべての社員を対象に給与水準の引き上げと、17年に続いて「ワークライフバランス・働き方改革のための特別手当」を支給。約3%超の処遇水準の引き上げを実施するという。
また、総合職の初任給を24万5000円から1万円アップの25万5000円に引き上げる。3月16日に初任給の引き上げを発表した三菱UFJモルガン・スタンレー証券に並び、証券大手の中でトップ水準となった。
さらに19年4月以降は、カスタマーサービス職の初任給を、20万5000円から22万円に引き上げる。
国内の大手証券会社では、みずほ証券が24万5000円、野村ホールディングスのホームページには24万5000円(17年4月設定)が示されている。SMBC日興証券は28万7000円だが、これには退職金の前払い分3万7000円が含まれている。
いずれも優秀な人材の確保を狙っての待遇改善で、昨今の人手不足もからみ、今後は人材獲得競争がますます激化するとみられる。