企業に広がるLGBT支援の動き NTTが同性パートナーを「配偶者」に

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   通信最大手のNTTは2018年4月1日から、同性のパートナーも配偶者として認め、手当や休暇の制度を大幅に拡充する。

   グループ全体で従業員が20万人を超える巨大企業の取り組みによって、性的マイノリティーの人たちが働きやすい職場を目指す動きが一段と加速しそうだ。

  • 同性パートナーを認める動きが加速中
    同性パートナーを認める動きが加速中
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出産・育児休暇や、パートナーやその家族の看護・介護休暇も

   NTTによると、2016年4月から同性のパートナーのうち1人が社員であれば、慶弔金や結婚休暇、忌引き休暇が認められていた。

   4月1日からは、それに加えて、扶養手当や単身赴任手当も支給の対象になる。さらに、世帯向けの社宅への入居が可能になるほか、パートナーが養子を迎えたり、出産したりしたカップルの出産・育児休暇や、パートナーやその家族の看護・介護休暇も認められる。

   NTTの広報担当者は、こう説明する。

「市場のグローバル化に伴い、激化する市場の変化や多様化するお客様のニーズに対応するためには、多様性や個性を尊重した働きやすい環境整備が必要になっています。性的な指向や性自認に関係なく、すべての人が自分らしく生き生きと働けることが、企業の強化につながります。健康保険や企業年金、配偶者控除、扶養控除などは法的な制度の問題があるので同じにはできませんが、これで同性パートナーと配偶者が社内制度ではほぼ同じになりました」

キリン、日産、みずほ、三井住友、そしてIT大手が......

   LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダー)と呼ばれる性的マイノリティーの人たちが働きやすい職場を目指す動きは、日本企業でも広がりはじめている。

   LGBTを支援する任意団体「work with pride」がまとめたレポート「PRIDE指標2017」によると、LGBTに理解のある企業に贈られる「PRIDE指標」で最高ランクの「ゴールド」を受けた企業・団体は2017末現在、まだ86と少ない。

   キリンや日産、ソニー、富士通、資生堂、サントリーなどの製造業や、みずほファイナンシャル、三井住友銀行、日本生命保険、第一生命保険などの金融・保険業が目につくが、IT(情報通信)分野が特に多い。

   今回のNTTと同じように、同性パートナーを配偶者として認めるよう社内規定を変える動きが2016年からIT大手に相次いだ。16年7月に楽天、10月にソフトバンク、12月にミクシィ、そして17年4月にはKDDIがスタートさせた。いずれも、住宅手当や単身赴任手当、結婚祝金、特別休暇(弔事、結婚、出産、子の看護、親の介護など)、育児休職、社宅の入居などを、配偶者と同じ扱いにしている。

   また、社員だけではなく、携帯大手のソフトバンク、NTTドコモ、KDDI(au)では、携帯電話の家族割引サービスにも同性パートナーを認めている。

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