四国電力は、2018年3月27日に開いた取締役会で伊方原子力発電所2号機(愛媛県)を廃炉にすることを決定した。経済産業相に関連手続きの承認を申請した。
伊方原発は四国唯一の原発で、1号機は2016年3月に廃炉を決定している。2号機は、東日本大震災後の12年1月に定期点検のために運転を停止。その後、再稼働していない。運展開始から36年が経過している。
耐震対策など大規模工事が必要も、採算合わず
2号機について、四国電力は「(再稼働するにしても)安全対策のため、タービン建屋の耐震補強や非常用海水取水設備の造り替えなどが必要で、大規模かつ長期間を要する工事が必要」と説明したうえで、「再稼働した場合の運転期間、出力規模などのさまざまな要素を総合的に勘案した結果、安全対策工事に投資をしても回収が見込めないとして、廃炉の方針を決めた」としている。
国が認可する計画に基づき、40年程度かけて、除染や解体作業を進める。費用は400億円を見込み、このうち350億円はすでに引き当てている。
伊方原発で残るのは3号機だけになる。
伊方原発2号機の廃炉に、インターネットの掲示板などでは、
「廃炉は間違い。使用済み燃料や廃炉の瓦礫、処分する場所などないのに、どうすんだ」
「採算合わないなら、廃炉しかないだろ」
「3号機も廃炉にしたほうが...」
「四国やるなぁ。原発いらんねん!」
といった声が寄せられる。