ドル円相場は、相変わらず「トランプ発言」に翻弄されている。2018年3月13日夜、トランプ米大統領がティラーソン国務長官を解任。対中強硬派のポンペオ中央情報局(CIA)長官を任命することが報じられ、メディアをにぎわせた。
その後、鉄鋼・アルミニウムの輸入関税の導入に反対して、この6日に辞任を表明していたコーン米国家経済会議(NEC)委員長の後任にも、同じ対中強硬派のクドロー氏が任命されたことで、ドル円相場は107円前半から105円後半まで一気に下落した。
とはいうものの、最近はこのボックス相場を行ったり来たり。この機に、明治のWRは積極投資で8000円台に戻した。早稲田の惟光は、保有しているポジションをどうしたのか。また、好調な慶応の石油王の取引ぶりは?
ボックス相場で動けず......(早稲田)
3月12日(月)
前営業日(9日)急激に上昇したドル円相場が、いったん値を戻す形となった。つまり、下げ相場であったものの、大きな陰線(始値に比べて終値が低かった場合を示す)になるというわけではなかった。
ここ数週間は107.50円付近から105.50円付近のボックス相場を行ったり来たりしている。長期的な目で見てみると下げ相場ではあるが、短期的な目で見てみると弱いトレンドを形成しているといえる。
いまだ下げトレンドである証拠が今週も確認できる。2月2日、8日、21日、28日の高値をつないでできるレジスタンスライン(抵抗線。多くの市場参加者が、これ以上相場が上昇しないという認識をもちやすい価格帯のこと)の延長線が、きょう3月12日の高値にもきれいにかかっている。
したがって、ポジションは保有し続ける。
3月13日(水)
きょうはヒゲの長い(長いヒゲの出現は、ひとつのトレンドが終わり、新しいトレンドに移行するポイントを示す)1日であったが、終値は始値とほぼ同じであり、結果的には値動きの乏しい1日であった。
そのため、取引は見送った。
3月16日(金)
今週はきょうを含め連日、陰線(始値に比べて終値が低かった場合を示す)を記録している。下げトレンドではあるものの、大きな陰線を付けて強いトレンドへと変化していくには今ひとつ勢いが足りない。
ここ数週間の安値をみると、2月16日、3月7日、3月16日の安値から形成されるサポートライン(支持線。為替レートが過去に何度かその水準で下げ止まった価格帯のこと)が目立つ。3の倍数という大きなトレンドの波を意識すると、1月8日をトレンドの始点として、次に注目すべきは3か月後にあたる4月8日になりそうだが、もうそれまでに日にちがたくさん残されているわけではない。あと数週間のうちに大きなトレンドが突如形成される雰囲気は薄い。そう考えると、どうやらこのサポートラインが今回の下げトレンドの底値になる可能性が強まってきた。
取引は見送った。
保有建玉 売り200ドル
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
3月16日現在 8913円
1ドル107円付近で「抵抗線を形成」と読む(明治)
3月12日(月)
ドル円チャートの1時間足を見ると、信用度は低いがだいたい107円付近でレジスタンスライン(抵抗線。多くの市場参加者が、これ以上相場が上昇しないという認識をもちやすい価格帯のこと)を形成していると読んだ。信用度も高くはないので、15pipsほどで損切りラインを設定しショートでポジションを保有。その後、急激な勢いで円高に進んだので、50pipsほどの利益で決済。やはり、きちんと損切りのラインも設定して「損小利大の法則」で取引することが大切なのではないかと改めて思った。
106.928円で売り、106.421円で決済。
507円のプラスになった。
3月13日(火)
この日は1日中、円安のトレンドであったが、夜にアメリカでティラーソン国務長官の解任の発表があったため、一気に円高に振れた。そのニュースをまったく見ていなかったため、ポジションを持つタイミングを逃した。
その後、これを境に円高へのトレンドだったので、これに乗りショートでポジションを保有。106.521円で売り。106.290円で決済した。
231円のプラスとなった。
前週からの損益 プラス738円
3月16日現在 8521円
方向感つかめず、様子見続く(慶応)
3月12日(月)
前週金曜日(9日)夜の2月の米雇用統計を受け、日経平均株価は上昇しているようだが、ドル円相場は金曜夜もあまり大きく動いた痕跡は見当たらず、方向感のつかめない相場が続いている。
結局、この日は取引を見送った。
3月13日(火)
きょうは用事があって取引できなかったが、後から見ると前日(12日)とは様相を変えて正午頃から勢いよく上昇していた。日経平均株価が上昇した影響だろうか。
ただ、週足チャートで見ると大きな流れではまだ下落の最中にあると思う。しばらくは忍耐が必要な時期が続くのかもしれない。
4月には北朝鮮と韓国が板門店で首脳会談を行うとしているが、米トランプ大統領は、自身のツイッターで「だが、アメリカはいずれの方向にも進む準備はできている!」とコメントしているようだ。もし、悪いシナリオを迎えたのなら、そのときが今年で一番の大相場になるとみて間違いないと思う。したがって、それまでは様子見の相場がそれなりに続く可能性がある。
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
3月16日現在 1万2014円