社長にも必要な「働き方改革」
この理想像の最大のハードルは、オーナー社長の場合、リタイア後にプレッシャーや責任のない形での仕事の継続が難しいという点にあるように思います(サラリーマン社長だと、リタイア後に仕事を続けていくこと自体が難しいケースも多いように思いますが)。
そんな私の意見をH氏に伝えると、問題の本質を捉えたこんな返答が返ってきました。
「要するに、社長にもいま話題の『働き方改革』が必要ということなのですよ。過労死まではないにしても、社長の働き過ぎは確実にあります。緊張感や重圧にも慣らされすぎて、やりがいとかを感じなくなりつつあることも多いとも思うし、原点に立ち返った働き方の見直しが社長にもあっていいと思うのです。
どうも社長だけが後戻りが許されず、年中暇なし同じことの繰り返し、そんな立場に追いやられているような気がするのです。後戻りするためには、社長も社長のプライドを捨てて、一社員の意識で出直す覚悟は必要でしょうけど。働き方改革は制度変更だけじゃなくて、自ら変える意識がないとできませんからね」