従業員の倒産被害、正社員だけで全国に2万8597人
震災関連倒産を都道府県別でみると、全国では島根県を除く46都道府県で関連倒産が発生。1995年1月に発生した阪神・淡路大震災時に23都府県だったのと比べて2倍に広がった。津波の被害が東北沿岸部から太平洋側の広範囲に及んだため、被害の甚大さも重なって影響が全国規模に拡大した。
都道府県別の倒産件数のうち、震災関連倒産の占める構成比(2018年1月までの累計)をみると、震災で甚大な被害を受けた東北、なかでも宮城県が27.1%で最も高かった。次いで、岩手県の22.8%、福島県は18.6%だった。山形県が11.7%、青森県の9.2%と続き、震災の大きさを浮き彫りにしている。
一方、倒産企業の従業員被害者数は、2018年2月28日現在で2万8597人に達した。1995年の阪神・淡路大震災時は4403人(3年間で集計終了)で、単純比較で約6.5倍に膨らんだ。
都道府県別では、東京都が9167人で全体の32.0%を占めた。次いで、宮城県の2233人、北海道1426人、大阪府1265人、栃木県1216人、神奈川県1081人、福岡県1003人と7都道府県で1000人を超えた。震災で甚大な被害を受けた岩手県、宮城県、福島県の被災3県の合計は3907人で、全体の13.6%にのぼった。
ただ、この数字はパートやアルバイトなどを含んでいないため、倒産企業の従業員数はさらに膨らんでいるはずだ。