厚生労働省が2018年3月9日に発表した毎月勤労統計調査(速報値)によると、物価変動の影響を除いた1月の実質賃金は、前年同月と比べて0.9%減となった。2か月連続で減少した。
実質賃金指数(きまって支給する給与)の前年同月比は、1.4%減だった。物価上昇が実質賃金を押し下げた。厚労省はJ‐CASTニュース会社ウォッチ編集部の取材に、「基調としては緩やかに増加している」と話した。
「物価上昇の影響」
実質賃金を雇用別にみると、一般労働者で0.7%減、パートタイム労働者で0.3%減少した。
一方、基本給に残業代やボーナスなどを合わせた1月の現金給与総額(名目賃金)は1人当たり、前年同月比0.7%増の27万1640円で、6か月連続のプラスだった。
一般労働者は0.9%増の35万1806円、パート労働者で1.4%増の9万4713円だった。
内訳をみると、基本給に当たる所定内給与は0.2%増の23万8811円、残業代などの所定外給与は横ばいの1万9315円、ボーナスなど特別に払われた給与は9.3%増の1万3514円だった。
実質賃金の減少と名目賃金の増加について、厚生労働省は「物価が1.4%増えたことによる影響」としている。