復活した日立の「働き方改革」 AIで上司と部下の人間関係まで「見える化」

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組織活性度が高いほど、従業員の「幸福度」も高い

   日立では、社内での名札型ウェアラブルセンサーを利用した実証実験のデータと、従業員の「満足度調査」の結果を組み合わせた分析も行なっている。その結果から、組織活性度が高い組織では従業員が「自立して、新しいことにチャレンジする」意欲が高いことがわかった。

   さらに、そういった組織では従業員同士の双方向の会話が多く、上司から部下への一方的な指示ではなく対話が多くなされていたことも確認されている。つまり、組織全体でキャッチボール型のにぎやかなコミュニケーションが盛んに行なわれているわけだ。

   こうした組織では、自分が周囲に認められているという安心感、仕事を管理できる自立性、また新しいことにチャレンジしている意識が高いため、従業員の「幸福度(ハピネス度)」が高いという。さらにそれが業績にも反映されることがわかった。

「今回の実証実験では、幸福度が高い部署は低い部署より、翌四半期の受注額の平均が27%高いという結果が出ています」(坂内さん)

   このようにデータから客観的に職場の状態を計測できるため、組織活性度(ハピネス度)が下がってきた職場には「短くて良いので毎日部下に話しかけてみては」「対話を重視する会議の仕方に変えてみては」といった、職場の強みを伸ばす働き方を具体的にアドバイスすることができる。

   同社では、この社内の働き方で得た知見を体系化した組織分析サービスを、「Hitachi AI Technology/組織活性化支援サービス」として、現在、東京三菱UFJ銀行など約30社に実証実験を含めて提供されているという。

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