サラリーマンのための確定申告(その2)副業している人が注意すべきこと(前編)

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所得20万円以下でも申告しなければいけないケースがある?

   所得が20万円以下でも、申告しなければいけないケースがあると聞いたのですが本当きゃすか?
だとしたら、どのようなケースがあるんきゃすか?

   基本的にサラリーマンの方については、会社の年末調整でその年の所得税は確定されているので、確定申告は必要がありません。

   それは、「年末調整で所得税額の計算、納税が完了している」というのが前提で、「所得が20万円以下の場合には確定申告の必要がない」という制度も同様です。

   したがって、もともと確定申告しなければならない人、たとえば「年間の給与収入が2000万円を超えている」方や、「2か所以上からの給与収入がある」方については、給与以外の所得金額が20万円以下であっても確定申告が必要になります。

   また、医療費控除やふるさと納税がある方や住宅ローン控除を初めて申告される方についても、20万円以下の所得との合算で確定申告が必要になります。

   よく勘違いされている方も多いですが、20万円以下の所得については申告しなくてもよいのではなく、確定申告をされる方については20万円以下の所得についても申告しなければならないわけです。

ポイント
・ 所得金額を把握する
・ 所得20万円以下の人でも、「医療費控除」や「ふるさと納税」「(初めて)住宅ローン控除」がある人は確定申告が必要になる。

平井 隆(ひらい・たかし)
税理士法人 Alchemist 代表社員
2001年、大手会計専門学校に入社。会計・税務の資格試験の受験指導を担当し、毎年数多くの合格者を輩出する。2009年に税理士試験に合格。千葉県内にある大手会計事務所へ入所。所長代理として事務所運営を行うとともに、担当企業先のさまざまな経営問題に着手。資産税などのセミナーでも講演する。
企業の事業承継、資産家などの相続税の申告手続きを中心に相続・事業承継対策提案などを得意とする。38歳、埼玉県出身。
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