誰にでも過去を振り返って「あの時、こうすればよかった」と後悔することはあるでしょう。
先日、世界第2位の大富豪でマイクロソフト共同創業者のビル・ゲイツ氏が、若き日の自身を振り返って、「あの時の自分はバカだった......」と後悔していることを明かしました。 さて、あのビル・ゲイツ氏が20代の自分に伝えたい「人生のベストアドバイス」とは何だったのでしょうか?
天才ビル・ゲイツのIQ「信仰」
2018年2月、ニューヨークの大学で行われた学生向けのトークショーに出席したビル・ゲイツ氏。イベント終了間際、突然フェイスブックライブで寄せられた質問に会場がざわめきました。
なんと、質問の主はマーク・ザッカーバーグ氏! 会場に来られなかったザッカーバーグ氏が、「友人として聞きたい」とゲイツ氏に尋ねた質問はこんな内容でした。
If you could go back and give your younger self one piece of advice, what would it be?
もし、過去に戻って若い頃の自分にアドバイスできるとしたら、何を伝えたいですか?
世界を代表する若き成功者が、これまた歴史を変えるほどの大成功を収めた先輩にアドバイスを請うとあって会場は一気にヒートアップ!学生たちがかたずを飲んで注目する中、ゲイツ氏が口にしたのは意外にも「後悔の念」でした。
〈今週のニュースな英語〉はこれ!
I wish I had known better than to think that
(そう考えるほど、バカじゃなければよかったのに)
ビル・ゲイツ氏は、幼い頃から「天才」と称されるほど優秀で、IQ(知能指数)はなんと160! ゲイツ氏自身も「I thought if somebody had a high IQ, they could be good at everything」(IQが高い人は何でもできる)と、IQの万能性を信じていたというのです。IQこそがすべて、そしてIQが高い自分は何でもできるし世の中に不可能なことはない。きっと、自分よりIQが低い仲間に対しても優越感を抱いていたのでしょう。
その後、ハーバード大学を中退してマイクロソフト社を立ち上げたゲイツ氏は、世の中にはいろんなタイプの才能があって、それぞれが得意分野で補い合うことの大切さを実感します。
そして、IQだけがすべてではないと痛感したゲイツ氏が、「IQ信仰」に憑りつかれていた若き日の自分を振り返ってつぶやいたのが、「I wish I had known better than to think that」(「IQがすべて」と考えるほど、バカじゃなければよかったのに)というひと言でした。