政府が旗振り役となって普及を目指す「プレミアムフライデー(プレ金)」。月末の金曜に早期退社を促すことで消費喚起を狙おうと2017年2月24日に開始して、まもなく1年を迎える。
経済産業省は18年度も実施すると発表したが、初年度の「実績」はどうだったのか――。調査から見えてきたのは、お世辞にも浸透したとはいえない厳しい結果だった。
「やめちゃえばいいのに」
調査会社のインテージ(東京都千代田区)は2018年2月14日~16日に、20歳から59歳の男女3251人に「プレ金」に関する調査を実施。2月20日に発表した。
勤務先での実施状況を聞くと、「推奨・実施している」と答えたのは11.0%。企業規模別でみると、従業員が1000人以上の会社だと20.6%だったが、それ以下はガクッと下がり6.3%にとどまった。
大企業での実施が比較的進んでいるようで、「働き方改革」推進の一環としてソフトバンクや住友商事、サントリーなどが導入を発表している。
しかし、企業が推進したからといって実際に利用されるとは限らない。「社内に利用しづらい雰囲気がある」「業務過多でそんな余裕がない」...... と、プレ金を阻む壁は少なくない。
実際に2017年2月から18年1月の間で、1度でもプレ金を利用した人は、従業員が1000人以上の会社で14.1%、それ以下ではわずか5.0%だった。
今回の調査結果を受け、ツイッターでは、
「やめちゃえばいいのに、最後までやって失敗するのが日本」
「バカバカしい。消費を喚起したけりゃ実質賃金を上げる政策を打てよ!!」
「丸1年経過して根付かないってことはもう無理だね。とにかく普段から『定時退社がデフォルト』を心掛けるしかないね」
など、冷ややかな声が相次いでいる。