クルマに搭載するドライブレコーダーが、売れに売れている。調査会社のGfKジャパン(東京都中野区)によると、2017年のドライブレコーダーの販売数は前年比38%増の109万台となった。18年2月19日の発表。初めて100万台を突破した。
背景には、昨秋以降に問題化した「あおり運転」がある。
あおり運転の恐怖で「ドラレコ」人気
2017年1月~9月にかけては、前年同期を9%上回る程度だったが、10月に入り大きく伸長。10月は前年同月の2.6倍、11月も2.6倍、12月は1.7倍と急伸した。GfKジャパンは背景に、10月に起きた「あおり運転」の死亡事故があると分析している。
昨年6月、東名高速道路で男が運転するクルマが1台のワゴン車に対して極端な接近や割り込みといった危険行為を繰り返し、追い越し車線に無理やり停車させたことで死亡事故を招いた。容疑者はその後、自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死傷)の疑いで10月に逮捕されたが、ワイドショーなどで連日にわたり事件の再現VTRが放送されたことが、視聴者に強い印象を残したようだ。
実際、GfKジャパンが12月に発表した調査結果によると、この事故の報道を受けて7割のドライバーが今まで以上に安全運転に気を使うようになったと回答。また、ドライブレコーダーの非保有者の半数近くが今後の購入を検討していることがわかった。