「カリスマ社長」が退く。
モーター事業を手がける日本電産(京都市)は、創業者で会長兼社長を務める永守重信氏が社長を退任し、会長兼最高経営責任者に就任することを、2018年2月15日に発表した。後任の社長には副社長の吉本浩之氏が就く。
日本電産の社長交代は初めて。
2020年度に売り上げ2兆円を目指す
異動の理由について、日本電産は中期戦略目標「Vision2020」達成に向けて経営体制を強化・充実を図るため、としている。2018年6月20日の株主総会および取締役会で正式に決まる。
日本電産が16年から推進している「Vision 2020」は、2020年度までに2兆円、30年度までに10兆円の売上高を目指す中期戦略で、IT市場への依存から脱却し、車載市場や家電・商業・産業市場へと注力すると説明している。
この目標を達成すべく選ばれたのが吉本氏で、日商岩井(現・双日)やタイ日産自動車の代表取締役社長を経て、日本電産には特別顧問として15年に入社。18年1月26日現在、日本電産トーソクの代表取締役会長と日本電産の副社長を務めているという経歴の持ち主だ。
永守氏は今後も経営に関わり、吉本氏とは役割を分担しながら目標達成を目指すとされる。
この人事に、ツイッターやインターネットの掲示板などでは、
「ついに...! 若い人選ぶのも永守さんらしい」
「異例の外部からの出世という印象だね。相当凄腕なんやろなこれは」
「永守社長交代かー。後任がプロパーじゃないのはなんだか納得」
といった肯定的な反応があったほか、吉本氏が創業から一貫してかじ取りをしてきた永守氏の後任ということもあり、
「日本電産社長交代、かつてのユニクロとかソフトバンクみたいな展開になりそうな気もするがどうかな」
「ワンマン社長というイメージがあるが 後継者はちゃんと育ってるのかな」
「サラリーマン社長気に入らなくて孫や柳井みたいに結局すぐ復帰しそうだな」
との声も寄せられていた。