犬や猫の「尊厳」を冒している
しかし、今や、警察犬や盲導犬などちゃんとした職業を持つ連中を除き、ペットなぞと呼ばれる犬や猫は、もっぱら可愛がられるだけの存在になってしまった。人間がそのように仕向けたのである。
ペット用の衣装・衣服などを売っている店をのぞいてみた。シャツ類は1枚が2000円から3000円、4000円、5000円。「ユニクロ」などで僕が買っているシャツ類の2倍以上はする。ペットを入れてかつぐリュックは1万円。バギーは3万円、4万円、5万円もする。
こんなものをペットに着せたりして、飼い主はさぞかし満足なのだろう。自分はペットをこんなにも可愛がっているんだ。なんて優しい人間なのだろう。そう思っているみたいでもある。
だが、実際のところは、飼い主が自分勝手な趣味をペットに押しつけ、おもちゃにしているように思える。そして、かつてはあった犬や猫の「尊厳」を冒しているのではないだろうか。