英語はこれだけで大丈夫! 道案内には「決まった言い方」がある
こうすると、目標を東京五輪ボランティアに絞れば、マスターすべき英語の種類やジャンルが見えてきました。
1)「日本」ではなく「東京」を英語で紹介できるようになる
2)「東京」の見どころや観光地、おいしいレストランを紹介できるようになる
3)場所や交通手段を「英語で案内」できるようになる
4)自己紹介や季節のあいさつなど「一般的な英会話」はいらない
五輪ボランティアには、交通手段や観光地の案内など「極めて実務的」な英語が求められます。
書店でよく目にする、「外国人に日本を紹介する」類いの英語テキストはあまり役に立ちません。「日本には四季があります」とか「正月はおせち料理を食べて、初詣に出かけます」といった英語をいくら覚えても、披露する機会はほとんどないでしょう。
とにかく「東京を案内する」ことに的を絞って、英語力を磨くことをオススメします。
「東京」の観光地や外国人向けのレストラン情報などは、東京の観光公式サイト「Official Tokyo Travel Guide GO TOKYO」がよくできています。日本語と英語の両方のサイトがあって便利ですが、英語サイトを見て使えそうな表現をそのまま暗記して下さい。いくつかのパターンを覚えておくといいでしょう。
参考書では、「案内する英語」に特化したものがオススメ。
「もう困らない! どんなときも! 英語で「案内」ができる本」(リサ・ヴォート著・大和書房)は、「駅・空港で案内する」「道を案内する」など、場面ごとに使える例文が紹介されているのでとっても便利です。
「案内をする英語」は、パターンが決まっています。道の案内の仕方、電車の乗り換えなど「決まった言い方」がありますから、例文をそのまま暗記して下さい。必ず音声サービス(付録のCDやダウンロード方式)があるものを選んで、音を聞きながら覚えましょう。英語の音声に合わせて発音をする「シャドーイング」をするといいでしょう。
東京五輪は、英語を使って世界中の人とコミュニケーションができるチャンスです。2020年に向けて、ひとりでも多くの方に楽しみながら英語を学んでいただければと、願っています。(井津川倫子、おわり)