「『年収700万円の女性』とは何者?」という投稿をきっかけに起きた高収入女性と低収入女性の「バトル」を取り上げた「ネットで話題 年収700万円の女性の正体は」(2018年1月13日付)の記事には、多くの反響が寄せられた。
低収入の女性が「努力しても会社で不当な扱いを受ける不満のはけ口が年収自慢になる」と、高収入女性の「上から目線」を批判すれば、高収入女性は「頑張り続けてきた成果、やっかみとねたみの前に自分を反省したら?」と反論。議論のゆくえは――。
高年収は「1000万円以上」と「500万円前後」に真っ二つ
J‐CAST会社ウォッチの読者に、「女性の年収でいくらからが高額だと思いますか?」と6つの回答の中から意見を聞くと、1月31日15時現在で2864票の回答があり、結果は次のとおりだった。
1位 やっぱり1000万円を超えないと。 28.5%(816票)
2位 500万円からだと思う。 23.2%(665票)
3位 600万円からだと思う。 14.3%(408票)
4位 400万円からだと思う。 12.6%(360票)
5位 700万円からだと思う。 12.5%(358票)
6位 800万円~900万円からだと思う。 9.0%(258票)
これを見ると、女性の高額所得者は「年収1000万円」という大台以上を指すという意見の人が一番多い半面、その半分の「500万円から」と考える人もかなり多い。
その前後を合わせた「400万円~600万から」の合計は49.9%で半数に達する。読者のコメントには「年収1000万円しかなくて不安... とか、年収がなん千万あるのが普通という方々の投稿が多く、年収80万円のパートの私にはついていけない」という嘆きがあった。
厚生労働省の2016年「賃金構造基本統計調査」によると、女性の平均年収は242万円で、男性の335万円の7割でしかない。しかも女性に多いパートなど非正規雇用は181万円(正規雇用は259万円)だ。180万円から500万円を仰ぎ見ると「すごい!」ということになるのだろう。
厚労省の調査でも、女性同士のほうが男性同士より「賃金格差」が大きい。高額所得者の基準が「1000万円以上」と「500万円前後」の真っ二つに分かれたのは、格差を反映しているようだ。