企業のダイバーシティは必然 社会の成熟で価値観は変わる(ライフネット生命・出口治明)

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ダイバーシティが進む世の中で何が重要か

   昔から言っていることですが、いつの時代も社会を生き抜くうえで大切なことは、「人・本・旅」だと、僕は思っています。たくさんの人に会い、多くの本を読み、いろいろな場所に旅をすることです。

   旅とは、現場に足を運んだり、国内でも世界でも広く見て回ったりすることを意味します。「人・本・旅」でしか、人間は賢くなれないと思います。特に若い人たちは、「人・本・旅」を意識して、そういった環境を求めて飛び込んでみる、そして、さまざまなことを感じ学んでいく姿勢を身につけてほしいと思います。

   僕が若い皆さんにおすすめしたい本は、パリ大学の教授である小坂井敏晶さんの「答えのない世界を生きる」です。考える力を養ううえでオススメです。

   これから出会う学生や若い人たちには、物事を自分の頭で考え、自分の言葉で考えをまとめる、考えるチカラの強い人になってもらいたい。個性的で尖った若者が増えれば、日本はもっと明るく楽しく元気になり、頼もしい世の中になるのではないでしょうか。(出口治明)

出口治明
出口 治明(でぐち・はるあき)
ライフネット生命保険株式会社創業者。1948年三重県生まれ。京都大学卒業後、1972年に日本生命保険相互会社入社。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを歴任。2008年、ライフネット生命保険株式会社を開業。著書に『生命保険とのつき合い方』(岩波新書)、『働く君に伝えたい「お金」の教養--人生を変える5つの特別講義』など。
2018年1月から、立命館アジア太平洋大学学長、学校法人立命館副総長。
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