楽天が、損害保険事業に参入することになった。
楽天は、野村ホールディングス(HD)傘下の損害保険会社、朝日火災海上保険を買収すると、2018年1月29日に発表した。買収額は約450億円にのぼる見込みで、2018年夏までに完全子会社化する方針。現在、楽天は「楽天生命」で生命保険を取り扱っている。これまでなかった損害保険への参入を検討していた。
今後は「顔を合わせた販売」を強化する
J‐CAST会社ウォッチ編集部の1月30日の取材に楽天が応じ、株式買い付けの予定や子会社化する理由について話した。
3月13日までに株式公開買い付けを受け付け、このうち1月30日現在で野村HDが保有する75%分の株式を楽天が保有。残り25%については朝日火災海上保険、りそな銀行などから買い付ける。
3月末までに買い付けが完了しない場合は、株式を保有している企業に、楽天が直接買い付けを求め、6月末までの全株式の買い付けを目指す。
子会社化によって、たとえば楽天トラベルで渡航の遅延があった時などに連携して、楽天グループ内でサービスを提供できる。また今後は、現在のネット店舗のほか、実店舗でも事業を展開している企業・商店などに向けて、「顔を合わせた販売」を強化していきたいという。
さらに、ユーザーの購買意欲などをデータを使うことで、「損害保険の自由なプラン、価格設定に踏み切りたい」とも明かした。