「はれの日」社長よ、よく聞け! 成人の日を花束でお祝いするトップの思い(大関暁夫)

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記念日の共有が信頼関係づくりに役立つ

   木股社長は課長時代、現場での事故やケガの多さに悩み、試しにと部下の誕生日にお祝いの言葉と共に「ケガをするなよ」というメッセージを送ったところ、劇的に事故やケガが減ったと言います。

   社長は異動で赴任する先々で、これを続けることで部下との信頼関係構築を実感し、トップに立った今もこれを続けていると言うことなのです。

   先のT社長の話は、まったく同じだと思いました。仮に社員が会社と自分、あるいは社長と自分の間に雇用関係以上のものを望んでいなかったとしても、経営や管理の側から積極的にある意味で「家族」として意識しているというメッセージを送ることで、社員のサイドからもそれまでとは異なる信頼関係が構築されるようです。

   その結果として、日々の業務に対する意識の変革や定着率の向上などに、大きな影響が出るものなのかもしれません。

   私は大学時代に音楽系サークルに籍を置いていましたが、そのサークルは数ある他のどの音楽系サークルよりも揉め事が少なく、辞める部員も少なかったのです。今思えば、その秘訣はサークルで毎月誕生会を開催して、部員の誕生日をお祝いするという風習にあったように思えます。

   どうやら、どんな形であれ記念日を共有し祝福することが、組織における信頼関係づくりに役に立つことは間違いなさそうです。ご参考まで。(大関暁夫)

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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