【新春編 その3】目指せ、東京五輪で「おもてなし英語」「話す」「聞く」先に鍛えるのはどっち?(井津川倫子)

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   東京五輪で「英語でボランティア」を目指すと決意したら、2020年の夏に向けて必要なスキルを鍛えていきましょう。

   では、英語を「話す力」と「聞き取る力」、真っ先に鍛えるのはどちらでしょうか? 五輪ボランティアの業務内容を知ると、学習のポイントが見えてきますよ!

  • 2020年、東京五輪は英語でおもてなし
    2020年、東京五輪は英語でおもてなし
  • 2020年、東京五輪は英語でおもてなし

「おもてなし英語」は、相手のニーズを「聞きとる」ことから

   五輪ボランティアで英語力が求められるのは、「世界中から訪れる選手や大会関係者、観光客をサポートする」場面でしょう。問い合わせやリクエストに応えたり、道案内をしたりと、「尋ねられたことに的確にこたえる」業務です。

   困っている人を助けてあげることがミッションで、まさに究極の「おもてなし英語」だと言えます。

   では、英語を「話す力」と「聞き取る力」、どちらを先に鍛えるべきでしょうか――。次の英会話文を見て下さい。

(1)Where can I buy this?
(これは、どこで買えますか?)
You can buy it at the supermarket.
スーパーマーケットで買えますよ)

(2)How can I buy this?
(これは、どうやって買えますか?)
You can buy it by credit card.
クレジットカードで買えますよ)

   例文の(1)と(2)は、冒頭の疑問詞が異なるだけでその他はまったく同じ英文です。ところが、冒頭のたった一語が違うだけで、答える内容がまったく異なることに注目してください。

   場所を教えてあげるのか、それとも支払い方法を教えてあげるのか...... つまり、冒頭の一語を聞き取れるか聞き取れないかで、「どうもありがとう」と御礼を言われるか、「何をトンチンカンなことを言っているのか?」とあきれられるか、運命がキッパリと分かれるのです。

   冒頭の一語を聞き間違えると、たとえばこんなチンプンカンプンな会話になってしまいます。

Where can I buy this?(これは、どこで買えますか?)
You can buy it by credit card.(クレジットカードで買えますよ)

   さあ、もう答えはおわかりでしょう。五輪ボランティアを目指すなら、まずは英語を「聞き取る力」から鍛えてください。相手が何を尋ねているかがわからないと、おもてなしどころか、単なる迷惑行為になるだけです!

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井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。TOEIC(R)L&Rテストの最新スコア970点。これまで英検、TOEIC、TOEFL、IELTSをすべて受験し、GMATにも挑戦。30年近く仕事をしながら英語を学び、海外駐在員として滞在したロンドンでは、イギリス式の英語学習法も体験した。「いくつになっても英語は上達できる」をモットーに、40代での英語やり直しを提唱している。現役ビジネスパーソンならではの実践的なアドバイスが「役に立つ」と人気。
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