ソフトバンクグループは2018年1月15日、携帯電話子会社のソフトバンクが年内に株式を上場するとの一部報道について、「資本政策に関するさまざまな選択肢を常に検討しております。ソフトバンクの株式上場もその選択肢の一つですが、正式に進めることを決定した事実はありません」とのコメントを発表した。
携帯電話子会社の株式上場は、同日付の日本経済新聞が報じた。
時価総額で10兆円超
日本経済新聞などは、ソフトバンクグループが主力の携帯子会社ソフトバンクを、「上場させる方針を固めた。年内の上場を目指して近く東証と本格的な調整に入る」と報じた。資金調達額は2兆円に達する可能性があり、実現すれば過去最大規模の新規株式公開(IPO)となる。
持ち株会社のソフトバンクグループは、傘下にヤフー・ジャパンや米携帯電話大手のスプリントを収めるなど、企業の合併・買収(M&A)を積極化して業容を拡大してきた。1994年に店頭登録、98年に東証1部に上場した。1月15日時点の時価総額は10兆1500億円を超える。ソフトバンクの株式については、議決権の99.99%を保有している。
ソフトバンクの上場報道に、インターネットでは、
「なんだか景気のいい話だな。それでちっとは安くなるんか?」
といったサービス向上を期待する声がある一方、
「親子の縁を切るレベルまで売るの? それともしっかり連結維持?」
「親会社がすでに上場しているんだから、 子会社の価値が含まれている。それを上場するんのって、なんだかあやしい錬金術だな?」
などと、「親子上場」への批判的な声がみられる。
1月15日のソフトバンク株は、取引開始直後から買いが殺到。一時、前日(12日)と比べて525円高の9460円まで急騰した。終値は288円高の9223円だった。