「年収700万円以上」女性は1.8% やっぱり「士・師業」は高給!
ところで、年収700万円以上の女性とは、どんな人で、どのくらいの割合で存在するのか――。J-CAST会社ウォッチ編集部では、政府の統計データを元に具体的に調べた。
参考にしたのは、厚生労働省の2016年「賃金構造基本統計調査」(5年ごとに調査)の「給与所得者の業種別平均給与」や「同都道府県別平均給与比率・女性編」、国税庁の2015年「民間給与実態統計調査」(5年ごとに調査)などだ。
それらによると、女性の平均年収は276万円で、男性の521万円の約半分。これは、女性に非正規雇用が多いためとみられる。また、女性同士でも地域間格差が大きく、1位は東京が群を抜いて356万円で、最下位の岩手の235万円の1.5倍だ。「発言小町」の投稿でも、「東京の大手企業に勤めるか、大卒で中央官庁の公務員になれば、年収700万円はそれほど珍しくない」との声が多かったのはこのためだろう。
年収が「700万円~999万円」の女性が占める割合はというと、わずか1.6%しかいない。「1000万円以上」の女性は0.2%だから、合わせても1.8%、つまり100人に2人弱というごく一握りになる。
ちなみに、年収ピラミッドをみると、199万円以下が57.4%(100人に約60人)、200万円~499万円が34.9%(100人に約35人)にのぼる。500万円~699万円は4.7%(100人に約5人)しかいないのだから、発言小町によせられた「年収500万円以上の女性に憧れます」といった声は切実なのだ。
では、どういう職業の人が多いのだろうか――。厚生労働省では約4万2000以上の事業所から平均年収を調査、職業別の比較をしている。データは男女別に出していないが、女性が多く就き、男女間の格差が少ないと思われる主な職業の上位をひろってみよう。
(1)医師 1284万円
(2)大学教授 1009万円
(3)大学准教授 807万円
(4)公認会計士 789万円
(5)記者 768万円
(6)弁護士 719万円
(7)高校教師 685万円
(8)歯科医師 681万円
(9)小学中学教師 668万円
(10)獣医師 626万円
(11)薬剤師 538万円
(12)看護師 473万円
民間企業の平均年収の比較は難しいが、業種別をみると(男女共同)、ベスト3は1位が電気ガスの715万円、2位が金融・保険の639万円、3位が情報通信の575万円。一方、ワースト3は1位が飲食宿泊の236万円、2位が農林水産の306万円、3位がサービス業の345万円だった。