2018年、三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)は有望株のひとつとみている。さらなる上昇が期待できる、「脱デフレ銘柄」だからだ。
また、三菱UFJ株は有名企業でありながら、安く買えるのがサラリーマン投資家にピッタリ。少ない手元資金で株式を複数保有でき、上昇時に半分だけ売って利益を得たり、下落時に買い増して平均取得単価を下げたりできる。ウォッチし続けて損はない銘柄だと思う。
メガバンクに米利上げの恩恵あり!
米国の政策金利(フェデラルファンド レート)の引き上げが続いていることで、日本の銀行株もようやく動意づいてきた(動意づく=株価がはっきりと動き出すこと)。
2017年12月1日付の日本経済新聞に「師走相場、株先高期待強く」の見出しが踊っていた。「米国の景気は底堅く、穏やかな利上げが続くとの見方が大勢を示す」と評価。そのうえで、「外為が一段と円安方向に動く可能性があり日本株を支えそうだ」と証券アナリストの見解を紹介していた。
実際に、12月12~13日に開かれた米連邦準備制度理事会(FRB)の米連邦公開市場委員会(FOMC)は金利を0.25ポイント引き上げ、年1.25%とした。
この流れを受けて、2018年1月4日の大発会で日経平均株価は、前営業日(12月29日の大納会)から741円39銭も上昇する「爆上げ」となり、終値で2万3506円33銭を付けた。翌5日も終値は208円20銭高の2万3714円53銭を付けている。
まさに「戌笑う」の格言どおりのスタート。なかでも銀行株は、三井住友フィナンシャルグループが4日、5日連日で、三菱UFJFGも5日に、ともに昨年来高値を更新するなど、全体の株価押し上げに、ひと役買っている。
銀行株に「出遅れ感」があったこともあるが、年末に利食い売りした個人投資家らの資金が、銀行株に回って来ているようにみえる。
米国の利上げの「恩恵」を、さっそく銀行株が享受。しかも、米FRBは18年にも3度の利上げを予定している。最近の経済情勢は、過熱せず冷めすぎてもいない状況の、「ゴルディロックス経済(適温経済)」とも呼ばれている。こうした状況のとき、景気の穏やかな回復とカネ余りへの期待が相まって、資金が安全資産からリスク資産へ流入(リスクオン)して相場を押し上げるとされる。
そうであれば、相場が下降ぎみの時は「買いどき」かもしれない。上昇すれば、売ればいい。銘柄をウォッチするには、なんとも好都合ではないか――。