【新春編 その1】大富豪のちょっとユニークな「新年の抱負」 ザッカーバーグ氏に学ぶ夢のかなえ方(井津川倫子)

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   フェイスブックの創設者、マーク・ザッカーバーグ氏は、毎年ユニークな「新年の抱負」を公表することで知られています。

   フェイスブックのフォロワーは1億人を超え、世界で5番目に裕福な億万長者が、なぜ古式ゆかしく「新年の抱負」にこだわるのでしょう? 若き成功者の「夢をかなえる」ヒントがここにありそうです。

  • 2018年の抱負はシビアでした(マーク・ザッカーバーグ氏のフェイスブックより)
    2018年の抱負はシビアでした(マーク・ザッカーバーグ氏のフェイスブックより)
  • 2018年の抱負はシビアでした(マーク・ザッカーバーグ氏のフェイスブックより)

ザッカーバーグ氏は「毎年、新しいことにチャレンジ!」

Every year, I take on a personal challenge to learn new things.

(僕は毎年一つ、新しいことを学ぶことに挑戦している)

   ザッカーバーグ氏は毎年、年頭の挨拶で「新年の抱負」を公表しています。

   「新年の抱負」は英語で「New year's resolution」です。

   新年を迎えると、アメリカ人もイギリス人も、世界中の人たちが一斉に「New Year's resolution」を掲げます。

   英国BBC放送によると、

「Lose weight」(痩せる)
「Exercise more」(もっと運動する)
「Quit smoking」(タバコをやめる)
「Learn a language」(語学を習う)

   これらが万国共通の「抱負」とか......

   「なんだ、みんな悩みは一緒なのね」と、親近感がわいてきそうです。

   とはいえ、ザッカーバーグ氏ほど「New year's resolution」が注目を集める人はいません。毎年必ず抱負を公表している署名人はめずらしいですし、何よりもすべてを手に入れた大富豪なのに、さらに新しいことを学ぼうとする姿勢が新鮮です。

   目標を一つずつ達成しようとする堅実さと、いつもTシャツ姿の彼らしい誠実な生き方が伝わってきます。

成長のヒントはココ! 目標を公言して「有言実行」

   では、ザッカーバーグ氏は、どんな「新年の抱負」を掲げてきたのでしょうか?

   過去の抱負を振り返ってみましょう。

Have visited and met people in every state in the US by the end of the year.

(今年中に米国のすべての州を訪れて、人々に会う=2017年)

   2017年11月に最後の州となったカンザス州を訪れて大学で対話会を開催。1年間ですべての州を制覇したことがフェイスブック上で報告されました。「有言実行」だったようです。

   個人的には次の2015年の抱負が、彼の謙虚さと向学心が伝わってきて気に入っています。

Read a new book every other week with an emphasis on learning about different cultures, beliefs, histories and technologies.
(2週間に1冊、新しい本を読む。異なる文化、信仰、歴史や技術を学ぶことに重点を置いて...)

   他にも、

「Write one thank-you note every day」
(毎日1通、お礼状を書く=2014年)
「Meeting someone new every day」
(毎日一人、新しい人に会う=2013年)
「Learn to speak mandarin」
(中国語を習う=2010年)

   など、意外にも(!)庶民的な目標を掲げてきたことに驚きます。

   専門家によると、どのチャレンジも、彼が伸ばしたい能力、解決したい課題、埋めたいギャップから発していて、常に成長したいという前向きな意欲の表れだとか。夢をかなえるヒントは、成長への向上心と、小さなことをコツコツと続ける根気にありそうです。

   ちなみに、2018年の抱負は、これまでと異なり仕事本位のシビアな内容でした。

The world feels anxious and divided, and Facebook has a lot of work to do ~. My personal challenge for 2018 is to focus on fixing these important issues.

(不安で満たされ分断された世界で、フェイスブック社はたくさんの課題を抱えている。僕の2018年の個人的な挑戦は、こうした重要課題の解決に専念することだ)

   海外メディアはさっそく、「2018年、ザッカーバーグ氏は最もタフな新年の抱負を掲げた!」と報道しています。今年1年間、「有限実行」の彼の行動が世界中の注目を集めることは間違いないでしょう。

   みなさんも、新しいことがうまくいきそうな気分に乗っかって、今年こそ「英語にチャレンジ」を新年の抱負に掲げてみませんか?

   大富豪のザッカーバーグ氏だって、「新年の抱負」を掲げて新しいことにチャレンジしているのですから。(井津川倫子)

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井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。TOEIC(R)L&Rテストの最新スコア970点。これまで英検、TOEIC、TOEFL、IELTSをすべて受験し、GMATにも挑戦。30年近く仕事をしながら英語を学び、海外駐在員として滞在したロンドンでは、イギリス式の英語学習法も体験した。「いくつになっても英語は上達できる」をモットーに、40代での英語やり直しを提唱している。現役ビジネスパーソンならではの実践的なアドバイスが「役に立つ」と人気。
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