【2018年を読む】年金は破たんしない! 少子高齢化社会の本質とは(ライフネット生命・出口治明)

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

50歳を過ぎると、仕事へのやる気を失うのが一般的?

   このように考えれば、働きたい人は年齢フリーでいつまでも働けばいいのです。つまり、定年を止めてしまえばいいわけです。そのためには、手順を踏む必要があります。

   まずは職場で年功序列の働き方をやめることです。成果主義に切り替えて、実力中心の職場にすることです。大企業では、50歳を超えたビジネスパーソンはみな、途端に仕事へのやる気を失うといわれています。当たり前です。役職定年が53~55歳、60歳になれば定年になるのですから。やる気など出るはずがありません。

   高齢者のやる気を引き出すには、成果主義であるべきです。ライフネット生命には定年がありません。もちろん、年功序列もありません。僕もこの春、取締役を退きましたが、後任は30代の2人の取締役です。年功がないと若手も活躍できるのです。 たとえば、病院では高給の名医が相談やアドバイスを担当。手術は若手が引き受けます。これが、ダイバー時代の働き方の好例です。

出口治明
出口 治明(でぐち・はるあき)
ライフネット生命保険株式会社創業者。1948年三重県生まれ。京都大学卒業後、1972年に日本生命保険相互会社入社。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを歴任。2008年、ライフネット生命保険株式会社を開業。著書に『生命保険とのつき合い方』(岩波新書)、『働く君に伝えたい「お金」の教養--人生を変える5つの特別講義』など。
2018年1月から、立命館アジア太平洋大学学長、学校法人立命館副総長。
姉妹サイト