【2018年を読む】「株価は上昇するものなんです」 年末「3万円」強気の理由を言おう! マネックス証券・広木隆氏に聞く

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   日本株が沸騰している。東京株式市場の日経平均株価は、1989年につけた史上最高値(3万8915円)からバブル崩壊後の最安値(2009年の7054円)までの下げ幅の「半値戻し」となる2万2985円を上回る水準に達している。

   しかも、まだまだ上昇する余地があるという。2017年12月29日の大納会の株価は2万2764円94銭。16年12月末から、じつに3650円57銭(19.1%)もの高騰で引けた。

   「株価3万円」説を唱える、インターネット証券大手のマネックス証券のフィナンシャル・インテリジェンス部長で、チーフストラテジストの広木隆氏に、その根拠を聞いた。

  • マネックス証券の広木隆氏は「2018年末には、株価3万円に達する」と強気だ。
    マネックス証券の広木隆氏は「2018年末には、株価3万円に達する」と強気だ。
  • マネックス証券の広木隆氏は「2018年末には、株価3万円に達する」と強気だ。

日本人は株価が上昇することを知らないだけ

   ―― 2017年の株式市場を振り返ってください。

広木隆氏「2017年の株価は9月の衆院解散以降、一本調子で上昇しています。買い手である海外投資家は、9月の衆院選での与党大勝で、安倍政権の安定化を高く評価。今後もアベノミクスが継続されることへの期待を強めています。加えて、国内企業の決算(18年9月期)も好業績が相次いだこともあります。株価はその現れといえます」

   ―― 日本株が上昇している要因はなんでしょう。

広木氏「株高の一番の要因は好調な企業業績にあります。そして、企業業績が好調な理由は、日本だけでなく米国をはじめ世界的に景気がいいからです。グローバル経済の拡張は2018年いっぱい続くでしょう。日本株はよく『世界景気敏感株』だと言われますが、世界景気拡大の恩恵を受ける電子部品や化学品などの素材・部材から電機、機械などがけん引役となるでしょう」

   ―― 株価「3万円」はかなり強気な予測に思えます。株価は右肩上がりを続けるのでしょうか。

広木氏「もちろん、株価は上がったり下がったりします。しかし、『株価が上がる』ということは歴史が証明しています。過去150年、さまざまな危機がありました。僕が実際に経験した過去30年の間でも、ブラックマンデー、ITバブルの崩壊、リーマン・ショック(2008年9月)がありましたが、米国株は現在も最高値を更新し続けています。米国だけではありません。北朝鮮と国境を接する韓国も、国債が債務不履行に陥ったアルゼンチンも、EU離脱で揺れる英国でも最高値を更新しています。世界の株価はリーマンショック後の10年間、ずうっと右肩上がりです。
日本株もリーマンショック後は、一時8000円台に低迷しましたが、その後の2013年以降はアベノミクス効果もあって急回復しました。リーマン危機につけたバブル崩壊後の最安値は7000円。そこからは3倍強になり、いまなお、その途上といえます。
そもそも、株価は上がるものなのです。それを知らないのは日本人くらいですよ。もっとも、日本株は1980年代後半のバブル経済をピークに、長く低迷していました。デフレにも見舞われた。その『失われた20年』が、日本人の記憶の中で『株価は下がるもの』と受けとめられているのかもしれません。
しかし、現在は日本株も2010年以降の世界の株価と同じ上昇トレンドにあります。『株価が上がるものなのだ』ということに気づくべきなのです。2018年は、さらに上昇トレンドが加速するのですから」
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