「人生100歳時代」ミドル世代は「70過ぎても働きます!」雇用延長にツイッターには厳しい声も......

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   2017年も年の瀬を迎え、「今年もよく働いた」という人、あるいは働き方改革により「ワークライフバランスがとりやすくなった」という人など、それぞれの1年を振り返っているのではないだろうか。

   年が明け、また一つ歳を重ねると「いつまで働けるか」も頭をよぎるところだが、人材採用のエン・ジャパンが運営するミドル世代のための転職支援サイト「ミドルの転職」が35歳以上のユーザーを対象に「何歳まで働くことを想定しているか」調査(2017年9月1 ~28日実施。有効回答数は440人)したところ......

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年金と退職金で「悠々自適」は難しい

   「ミドルの転職」の調査では、「何歳まで働くことを想定しているか教えてください」との質問に、「59歳以下」と答えた人は5%、「60代」は43%、「70代以上」は48%、「働けるまで」は4%だった。

   じつに、ミドル世代の半数が「70代以上まで働く」ことを想定しているのだ。

   あわせて「『雇用延長制度』についてどう思いますか?」との問いに、「賛成」と答えた人は89%、「反対」は11%に過ぎなかった。

   年金も退職金もしっかりもらえて、老後は悠々自適──といったライフプランが難しい昨今、「1日でも長く働きたい」と思うのは当然のことなのかもしれない。

   また、実際に現在の職場で雇用延長制度があるかどうかを聞いたところ、「再雇用」が54%、「定年延長」は20%、「勤務延長」は11%となっており、「定年廃止」も4%あった。何かしらの雇用延長の制度が用意されている職場が多いようだが、「わからない、知らない」は22%だった。

   その一方で、「雇用期間制度」は会社の新陳代謝がとどこおり、若い人材を採用しづらくなるとの声も聞く。

   企業側にメリットとデメリットを聞いてみると......

「雇用延長のおじいちゃんが見守ってくれる」

   企業側のメリットは、

「定年でやめさせたくない優秀な人材を確保できる」73%。
「シニア世代の経験・知識が活かせる」58%
「低賃金で経験者を雇用できる」38%
「将来の不安が解消され、社員の定着につながる」38%
「若手社員に向けた指導体制の強化」31%
「継続雇用制度奨励金がもらえる」20%
「その他」は3%

   デメリットは、

「雇用したくない人材が居座ってしまう」61%。
「いつまでたってもポストが空かない」47%
「賃金・退職金など人件費の総額が増大する」35%
「若者の給与が削減され、採用を抑えられる」が28%
「中間管理職(40~50代)の給与が削減される」18%
「組織のマネジメント機能が低下する」16%
「その他」5%

   だった。

   こうした結果について、ツイッターをみると、

「高齢の方を相手に営業することが多いんだけど、まったく同じことを話しても27歳の俺が話すより、61歳の上司(厳密に言えば、雇用延長で嘱託)の話をよく聞くよね。若いから信頼性がないのかね」
「上司ふたり大人げなさすぎていちいち腹立つけど、雇用延長のおじいちゃんだけが真っ当に会話してくれて見守ってくれるのでほんと心の支え」
「今日は21年会社に勤めた先輩おじいちゃんの送別会だった。正論を叩きつけ、使えない上司を論破してくれていた唯一の存在だっただけに周囲からの雇用延長をお願いする声が多かった」

   とシニア世代を頼りにする声が上がっていた。

   その一方で、

「定年後雇用延長は組織にかなりのストレスをかけていますね。いつまでも年下上司に反抗してきてやりにくい場面が多過ぎ」
「昔はいい上司だったけど、雇用延長でいつまでもいられるとただの老害でしかない」

   といった厳しい意見も見つかった。(KM)

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