2016年の年次有給休暇の取得率は49.4%で、前年から1.3%とわずかに増えた。厚生労働省が就労条件総合調査の結果を、2017年12月27日に発表した。
政府は2020年までに有給休暇の取得率を70%まで引き上げることを目標としているが、その達成は未だ遠いままだ。
サービス業を中心に30%台 取得率低迷
調査によると、1年間で企業が労働者に付与した年次有給休暇の日数は、平均で18.2日(2015年は18.1日)、労働者が実際に取得した平均日数は9.0日(前年と同じ)だった。
企業の規模別で日数・取得率ともに差が出ており、従業員数が1000人以上の企業では労働者の平均取得日数が55.3%で最も高く、それ以降は300~999人の企業で48.0%、100~299人の企業で46.5%、30~90人の企業では43.8%と下がっている。
産業別で最も高かったのは電気・ガス・熱供給・水道業で、71.8%と平均を大幅に上回った。
その一方、最も低い宿泊業・飲食サービス業は32.8%。このほか、建設業、卸売業・小売業、生活関連サービス業・娯楽業、教育・学習支援業の取得率も30%台で、平均を下回った。
なお、調査は2017年1月、従業員が30人以上の全国の6367の企業を対象に実施。4432社から回答を得た。