クライアント企業のC社が展示イベントでブース出展をすることになり、競争の激しいブースへの呼び込みを強化したいとのご要望がありました。
そこで、知り合いのイベントMCに関する専門家を紹介することにしたのですが......
「営業力ピカイチ社長VSプロMC」の価格交渉
イベントMCの役割は、展示会でブース前を行き交う人たちに声をかけてブースに呼び込み、名刺集めを支援したり、あるいはアンケートに答えてもらいより商談に持ち込みやすい関係をつくる手伝いをしたり、などが主なものです。
この手の展示会では、ブースによっては派遣コンパニオンのキレイどころを大量投入して、前を行く来場客を片っ端からブースに引っ張り込むことに注力している光景などもよく目にするところであります。
C社は、これまでの展示会ではブースサイズが小さかったこともあり、社員が交代でブース前に立ち、即席の客引き係を務めていたのですが、やはり素人仕事では大きな効果まではありませんでした。
そこで今回、ブースを従来の倍のサイズに拡大して目立たせることを決定。そうなると、いつもの倍のスペースの呼び込みを、社員が仕切るのは難しいと考えて、ブースへの呼び込みにプロの力を借りてみてはどうか、ということになったのでした。
相談を受けて、私が紹介することにしたのは、さまざまな展示イベントで目覚しい呼び込み集客実績を上げているイベントMCのプロIさんです。
Iさんとの事前打ち合わせでは、彼がイベントMCとしてどんなメニューを持っているのかを聞きイメージした後、話はS社長の人となりに及びました。私が、S社長を称して技術者だけれども営業能力もピカイチの一流の経営者であると話をすると、Iさんは多少心配顔になってこんなことを漏らしました。
「うちは金額がいわゆるコンパニオン派遣などに比べると高めなこともあり、提出した見積金額から無理な値引きを求められ困惑させられることが間々あります。その傾向は、営業畑でやり手の社長さんほど強いのです。もちろん私とコンパニオンではやることがまったく違いますから、それと比較されましても困る話なのですが...... わかっていない経営者、単に値引きばかりを求める閉口したくなる経営者っているのですよ」