「トラリピ」特許訴訟、M2Jが勝訴 外為オンラインの「サイクル注文」差し止め

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   マネースクウェアHD(M2J)が提供している、外国為替証拠金(FX)取引の自動利益確定ツール「トラリピ」の特許権をめぐる知的財産裁判で、知財高裁は2017年12月21日、外為オンラインが提供する「サイクル注文」のサービス停止(差し止め)を命じる判決を言い渡した。

   ここ数年来、FX事業者の自動売買システムをめぐる開発競争は激しくなっており、類似したサービスが続々と登場している。M2Jは、「当社の主張が正しく受け止められ、認められたものであり、『サイクル注文』のみならずこれと同様なサービスを展開している他社に対しても影響がある判断であると考えております」とのコメントを発表した。

  • FX取引のM2J、自動利益確定ツール「トラリピ」が知財裁判で勝訴
    FX取引のM2J、自動利益確定ツール「トラリピ」が知財裁判で勝訴
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M2J「知的財産戦略の大きな一歩」

   M2Jの「トラリピ」は、イフダン注文(新規と決済を同時に発注する注文)に、リピート(注文をくり返す機能)とトラップ(一度にまとめて発注できる仕組み)を搭載したシステム。

   上下しそうな相場(レンジ)に対して、自分の決めた設定に基づいて自動的に発注と利益確定を繰り返す。また、為替相場が投資家の思惑と逆の方向に動いたときの損失を限定するためのストップロスも同時に発注できる。M2J独自の注文システムで、いわば「売り」だ。

   一方、外為オンラインは「サイクル注文」を、2014年10 月から提供していたが、「トラリピ」と似たようなサービスだった。M2Jによると、外為オンラインはすでに「サイクル注文」のサービス提供を中止しているという。

   また、この訴訟と並行して外為オンラインからM2Jの保有する2件の特許権に対して、特許庁に無効審判が請求され、2016年12月12日に特許庁でM2Jの保有する特許権がいずれも有効であるとの審決を言い渡していた。

   これに対して、外為オンラインは不服とし、知財高裁に審決取消訴訟を提起していたが、これについても17年12月21日、外為オンラインの請求を棄却する旨の判決が言い渡された。

   今回の知財高裁の判決に、M2Jは、「侵害サービスの差し止めが認められたことは、当社の知的財産戦略の大きな一歩であると考えております」とコメントしている。

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