「ポップコーンのような香り」のする新品種のコメを、鳥取県の農業試験場が開発した。
2017年12月19日には県庁でお披露目会が開かれ、平井伸治知事が名称「プリンセスかおり」を発表した。
「日本のコメで食べるカレーと違って...」
「プリンセスかおり」は、インドで最高級米と言われる「バマスティー370」の香りを受け継ぐ「プリンセスサリー」に、コシヒカリの大粒突然変異種「いのちの壱」を交配した品種。長粒・小粒でツヤがあり、炊飯後のポップコーンのような香りとモチモチした食感が特徴という。
2017年9月に「鳥系香122号」の品種登録が受理され、今月19日に農林水産省から品種名「プリンセスかおり」が公示された。2~3年にわたる現地調査などを経て、品種登録される見込み。
お披露目会では、相性のいい料理としてカレーやサンボール(スリランカふりかけ)、鶏のエスニック蒸し、ガパオが振る舞われ、平井知事が試食した。
鳥取県はカレールウの消費量が多いことで知られ、カレーに合うコメの開発が進められてきた。試験場の調査によると、「プリンセスかおり」が「カレールウととても合う」「カレールウと合う」と答えた人が約7割。ご飯の香りについては、「良い」「やや良い」が過半数以上と好評だった。
とはいえ、コメが「ポップコーンのような香り」というのは気になる。J‐CASTニュースが12月20日、鳥取県の農業戦略課に取材したところ、映画館に漂う甘いような、あの香りではなく、何も味付けをしていないポップコーンそのものの香りで、「プリンセスかおり」の系譜である「バマスティー370」の香りだそうだ。
試食した県担当者に感想を聞いたところ、
「日本のコメで食べるカレーと違って、独特な風味があっておもしろい」
と話した。
「プリンセスかおり」は県内の飲食店で食べられるほか、鳥取市のネット通販などで取り扱っている。また、東京のアンテナショップや百貨店でも試食宣伝などのPRを行っていくとしている。今年度の収量は約1.5トンで、2018年度の増産を目指す。