NHKは「払え、払え」と攻めてくるだけ
今、NHKの受信料支払率は79%とのこと。支払っていない、つまり受信料の契約をしていないのは21%である。この中には「見なくても払え」というNHKの高圧的な態度に反発して払わない人も少なくはないはずだ。
もし、NHKがスクランブル放送になり、そして放送内容が公共放送にふさわしいものだったとする。すると、スクランブルの解除を申し出て、NHKに受信料を払い始める人も出てくるだろう。ひいては、受信料の支払率も今の79%からもっと上がっていくのではないだろうか。
さらに、WOWOWがやっているように、見る月は契約する、見ない月は契約を解除できる、といったふうになれば、まことに好都合である。
そうすれば、「紅白歌合戦」のある12月は契約率が100%に近くなるかもしれない。一方で、番組が不評なら、契約を解除する人が出てくるだろう。NHKと視聴者の間に緊張感が生まれ、放送内容の向上にも役立ちそうだ。
ところが、NHKはここまでに書いたようなことは、全くやろうとはしない。ただ、放送法の規定を盾に「払え、払え」と攻めてくる。その融通のなさが「払え」「払わない」の不毛なやりとりが延々と続く原因にもなっているのではないか。(岩城元)