家計が保有する金融資産の残高は2017年9月末時点で、前年比4.7%増の1845兆円だった。日本銀行が7~9月期の資金循環統計(速報)を12月20日に発表した。6月末と比べて14兆円の増加で、2四半期連続で過去最高を更新した。
アベノミクスによる円安と好調な企業業績を背景に、株高が進行。その「恩恵」を受けて、保有する株式や投資信託の評価額が膨らんだことが寄与した。
過去最高も、「金持ちが溜め込んでいるだけ」......
家計の金融資産の内訳は、現金・預金の残高が2.8%増の943兆円、株式等は22.1%増の198兆円、投資信託は16.3%増の104兆円だった。民間企業が保有する金融資産の残高も15.3%増の1207兆円と、過去最高だった。
金融資産のうち、現金・預金の残高は5.4%増の259兆円。対外直接投資は20.2%増の126兆円、株式等は27.4%増の387兆円だった。
一方、9月末の国債の保有状況は、大規模な国債買い入れを続けている日銀が前年比7.6%増の445兆円で、国債残高に占める構成比は40.9%にのぼった。引き続き、最大の国債保有者となった。
また、海外勢の保有額は5.4%増の120兆円で、構成比は11.0%。国内銀行など預金取扱金融機関は17.1%減の183兆円で、保有比率は16.8%。残高、保有比率ともに過去最低だった。
こうした結果に、インターネットの掲示板などは、
「貯金に必死だな。みんなw」
「これ金持ちが溜め込んでるってだけじゃん」
「カブで膨らませて稼がせて、増税でしこたま搾取するってわけだなw」
「国が円の価値を下げようとしてるのに、国民が円を溜め込むっておもしろいねぇ」
「増税による将来の不安が原因だろうけど、日本人は金を貯めることが目的化した金の亡者に成り下がった」
など、やっかみまじりの声や辛辣な意見が寄せられている。