社長も社長なら社員も社員? 「数字」に執着しない中小企業のなぜ(大関暁夫)

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「最後は社長がなんとかする」だろう......

   皆から出された意見を、項目別に分けて列挙すると次のようになります。

●目標や計画の設定に関して

「そもそも計画の数字づくりが、社長の希望的観測中心で詰が甘い」
「どう考えても達成できそうにない数字が掲げられている」
「目標数字はあっても、いかにそれを達成させるかという戦略的な議論が抜け落ちている」

●目標達成に対する責任感について

「結局、最後は社長が何とかするだろう的な、他力本願な感じ」
「他の社員からも達成意欲が感じられない、緊張感や刺激に乏しい風土」
「そもそも管理者のミッションが不明確で、目標管理に対する意識が希薄」

●モチベーションと危機感について

「目標達成に対する正当な評価と見返りが明確ではない」
「人事評価が目標の達否に依らず、社長の個人的な感覚に依るところが大きい」
「目標未達の場合でも評価に大きな影響はなく、未達に対する恐怖心が足りない」

   その場は酒の席でもあり、上記のような意見がランダムかつ五月雨式に出されただけで終わりましたが、私は職業柄、この問題がとても気になってしまいました。

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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