【40】必ず成功する最強の「学び術」! 3か月後にマスターできる英語(井津川倫子)

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   英語を教える立場になってみたら、世の中には「英語が苦手」と思い込んでいる人が、じつに多いことに驚きました。

   あらあら、もったいない!「生まれつき英語が苦手な人」なんていませんよ! 思うように上達しないのは、才能ではなくて「やり方」が悪いだけです。学習の「仕組み」をちょっと見直して、積年の苦手意識を克服しませんか?

  • 1週間単位でペースをチェック!
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「プロセス」と「目標」をはき違えるな!

   若いころからありとあらゆる英語教材や英語スクールに大金をつぎ込み、「英語」と名のつくラジオ講座に片っぱしから手を出して、そのくせ、いつまでたっても上達しないなどと自分自身に腹を立て、さらには「英語」にかけたお金と時間を振り返っては、「つくづく英語の才能がないな......」と、自己嫌悪に陥っていた私です。

   なぜ、あんなに努力をしたのに英語が上達しなかったのか。今なら、その理由がハッキリとわかります。「プロセス」と「目標」をはき違えていたからです。

   最強の仕組み(1) プロセスを目標にしない

   英語を長年勉強している人に多いのですが、「プロセス」が目標になっていることがあります。

   英語をマスターする目標は、何らかの「結果」であるはずです。たとえば、「TOEICで700点を取る」「英語で自己紹介ができるようになる」「ニューヨークタイムズを読めるようになる」などです。

   一方、「ラジオ講座を聴く」「英会話スクールに通う」「毎日1時間、英語の勉強をする」などは目標を達成するための手段、つまり「プロセス」です。「TOEICで700点をとる」という目標のために、「毎日1時間、英語の勉強をする」のです。

   ところが、この「プロセス」が目標になってしまうと要注意!

   「毎日1時間勉強する」ことに満足をして、「結果」なんてどうでもよくなってしまいます。ダラダラと同じことを繰り返すだけで、ちっとも上達しないのは当たり前。「上達」が目標になっていないのですから!

   今からでも遅くありません。何のために英語を学ぶのか「目標(結果)」を明確にして、「プロセス」と線を引くことから始めてみましょう。

   最強の仕組み(2) 目標は3か月単位で立てる

   英語は短期決戦に限ります。3か月を1クールとして学習計画を立てて目標をクリアしていきましょう。3か月で一気に山を駆けあがる作戦です。

   3か月なら、どんなに忙しいサラリーマンでも時間を捻出できそうですし、集中力も保てます。半年では少々間延びして、途中で根気が失せてしまいがちです。

   コツは、「3か月で達成できそうな目標」を立てることです。一気に「TOEIC 700点」を目指すのではなく、最初の3か月で「TOEIC 500点」を目指して、その次の3か月で600点、その次は700点と、少しずつ目標を上げていく方法です。

   小さな山を一つずつ制覇して、最終的に大きな山にたどり着きましょう。

眼からウロコの「分量計画」の仕組み

   最強の仕組み(3)1週間単位でペースをチェック

   3か月後に目標を定めたら、次は1週間単位で学習計画を立てます。

   1週間単位で「ノルマ(学習量)」を定めて、ペースをコントロールする方法です。ここでのコツは、「5日間でノルマを達成する」ことです。

   私は平日の5日間でノルマを達成して、どうしても終わらない時だけ週末にノルマを消化しています。英語の勉強は平日だけにして、週末は遅れを取り戻すための「バッファー」にあてる「仕組み」です。

   大切なことは、絶対に「ノルマ」を次の週に持ち越さないこと! 1週間分はその週のうちに必ずやり終えるルールを守ることで、計画通りのペースを維持することができました。

   最強の仕組み(4)「時間」より「分量」で計画を立てる

   自分でも「これは大発見だ!」と興奮したのは、「時間」ではなく「分量」で計画を立てる「仕組み」に気づいたことです(笑)。

   「費やした時間」ではなく「やった分量」で管理すると、学習の効率がグンとアップします。「1日1時間、英語を勉強する」と決めても、1か月後にどこまで達成できるかは予測できません。逆に、「1日に10問、英語の問題を解く」と「分量」を単位にすると、1か月後の到達点を正確に予測できます(1か月後には約300問の問題を解いていることになりますね)。

   何より、「分量」をベースにすると、「時間をかけたのに計画を達成できなかった」といった計画倒れを防げます。「問題集を1日5ページやる」など小さな「分量」を積み重ねて、確実に目標をクリアしていきましょう。(井津川倫子)

今週のニュースな英語 ~ プーチン露大統領のカレンダーが「パンケーキ??」 ~

   ロシアのプーチン大統領がテーマの2018年用カレンダーが英国で話題になっています。

   上半身裸のプーチン氏が銃を持つ姿や、柔道の試合中の写真を月ごとに掲載したカレンダーが「英国で飛ぶように売れている」とロシアメディアが相次いで報道したことが、騒動の発端となりました。

   Copies of a Vladimir Putin calendar have been "selling like hot cakes" in the UK.
ウラジーミル・プーチン氏のカレンダーが、英国で飛ぶように売れている

   「sell like hot cakes」は、「飛ぶように売れる」「おもしろいように売れる」「羽が生えたように売れる」という意味だそうです。パンケーキ人気は万国共通なのですね。

   さてさて、肝心のプーチン氏のカレンダーですが、BBC放送の調べによると、英国内の大手業者はこのカレンダーを取り扱っていないとか。「在庫がない。数時間で売り切れた」などとするロシアメディアの報道に「フェイクニュースだ!」と英国メディアがかみつき、新たな「フェイクニュース騒動」となりました。

   それにしても、プーチン氏の写真が満載のこのカレンダー。毎年発売されていることが一番の驚きでした。根強いファンがいるのですね。

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井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。TOEIC(R)L&Rテストの最新スコア970点。これまで英検、TOEIC、TOEFL、IELTSをすべて受験し、GMATにも挑戦。30年近く仕事をしながら英語を学び、海外駐在員として滞在したロンドンでは、イギリス式の英語学習法も体験した。「いくつになっても英語は上達できる」をモットーに、40代での英語やり直しを提唱している。現役ビジネスパーソンならではの実践的なアドバイスが「役に立つ」と人気。
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